こんにちは。 ニフクラエンジニアミートアップ事務局の鮫島です。
2019年12月18日に、第22回ニフクラエンジニアミートアップを開催しました。 今回は「MySQL超入門」というテーマでした。
MySQLは世界で最も普及しているオープンソースのRDBですが、DB-Engines Rankingの調査結果でもDBとしてOracleに続くシェアを持っています。
※現在はオラクル社が開発を行っています。
最新バージョンは8.0ですが、意外と書籍やネットで最新機能の解説や活用法に関する情報が少ないと言われています。
そこで、今回は日本オラクル社のMySQL Global Business Unit 山﨑由章氏および日本MySQLユーザ会副代表の坂井恵氏にお越しいただき、最新バージョンMySQL8.0について存分に語っていただくという趣旨でミートアップを開催しました。
年末の忙しい時期ながら、熱心なMySQLユーザー・学習者の皆様が多数お越しくださいました。
恒例の宮原氏による乾杯発声の後、 山﨑氏のセッションがスタートしました。MySQLとはなにか?グローバルでのシェアといった簡単な紹介がなされた後、お待ちかねのMySQL8.0の説明に入ります。
このバージョンでは、Webアプリケーションの開発効率向上ということで、下記4つの特長が挙げられました。
・Mobile Friendly
・Deveroppers First
・Data Analyze
・Scalable & Stable
正直なところ私のようなMySQLのド素人には、すぐに具体的なイメージがわきませんが、セッションのタイトルでもある「クラウド時代のMySQL入門」であるという視点で見ていると、少しづつ分かってきました。
Mobile Friendlyという項目では、特に位置情報を利用した機能強化が著しく、それは後程の坂井氏のセッションでも詳しく語られますが、DXを意識したアプリ開発を行う人には、興味深い内容だろうと感じました。
その他の項目でも、NoSQL APIによる開発の柔軟性向上や、データ分析により最適化した機能強化、スケーラブルで可用性の高い構成が取りやすくなったという部分は、明らかにクラウドを意識したものだと感じます。
山﨑氏が強調した、MySQLを使うときに知っておきたい重要なポイントは、下記の3つ。
・公式バイナリ/公式リポジトリを使おう
・MySQL Workbenchを利用しよう
・困ったときはサポートに連絡しよう
特に、「公式バイナリ/公式リポジトリを使おう」というのは極めて重要なポイントだそうです。
なぜなら、Linuxディストリビューション同梱のMySQLなどオラクル社から配布されていないMySQLバイナリにはデバッグモジュールが削除されていることなどがあるためです。
また、MySQL Workbenchというのは公式のGUIツールですが無償版と有償版が存在するものの、無償版でも十分な機能を有しているとのこと。
最後の、困ったらサポート窓口を利用できるというのは、MySQL開発ベンダーから各エディションを購入する大きなメリットだと思います。
詳しくは当日のスライドをご覧ください。
山﨑氏のセッションが終わり、質疑応答に入ったところ過去最長の25分超の質問攻めが待っていたのでした。
ご来場の皆様のMySQL8.0に対する関心の高さがうかがい知れる椿事(このように反応があると運営側としては大変嬉しいです)でした。
続いて、日本MySQLユーザ会副代表の坂井恵氏のセッションに入ります。
まず坂井氏からは、今回の登壇オファーを受ける前に、なぜかSNSでご自身の登壇が告知されているのに気づいて、SNS上のやりとりで正式登壇が決まるというトラブル(当方の手違いでございます!大変申し訳ございません…)をネタにしていただきつつ・・・
「MySQL認定試験」と 山﨑氏のセッションでも触れられた、位置情報を使った機能強化すなわち「GIS機能」について語ってくださいました。
「MySQL認定試験」は、日本MySQLユーザ会副代表の坂井氏さえ一回不合格になったほど、レベルが高いそうです。
しかし!今なら「再受験無料キャンペーン」を実施しているので2020年5月末までに一度受験して「腕試し」してみては?!ということでした。(再受験を無料にするためには申込時にキャンペーンコードを入力する必要があります。詳細はこちらを参照下さい)
また、ご参考で試験対策の動画もご覧ください。
- MySQL 5.7 Database Administrator 試験対策ポイント解説セミナー パート1
www.youtube.com - MySQL 5.7 Database Administrator 試験対策ポイント解説セミナー パート2
続いて、今回の本題とも言える、MySQL8.0で追加された位置情報を使った機能強化すなわち「GIS機能」のお話です。
MySQL8.0では、「SRS(Spatial Reference System)」に対応しており、これがどういうことかというと「地球の大きさ」「扁平率」を定義することで地球が丸いという前提で距離計算が可能で、坂井氏的には大変な興奮ポイントなのだそうです。
私はすぐにはその興奮ポイントを理解できなかったのですが、坂井氏の略歴を拝見して、ようやく納得しました。
「地図・測量」に、ここ数年猛烈にハマっておられるようですね…。しかもMySQLの「GIS機能」がきっかけだとか。
それは、興奮しても仕方がありません。
この「GIS機能」に関しては権威と言われるほど使い込んでいる人が居ないため、今から始めたら第一人者になれるようですから、皆さんもぜひチャレンジしてください。
詳しくは当日のスライドをご覧ください。
www.slideshare.net
最後に、飛び入りでLTに登壇したのが当社の冨田です。
冨田も、MySQLユーザーとして活動歴は長いと聞いていましたが、自己紹介に書かれていた
「MySQLユーザー会の文字化け担当」という謎のキャッチフレーズと、「MySQLと令和」という思わせぶりなタイトルが気になります。
よくよく聞いていると、「令和」の「令」と言う文字は、酷似した文字が複数存在しており、それぞれ異なる文字コードが設定されていて紛らわしいが、MySQLではたとえば「U+4EE4」も「U+F9A8」も同一と認識してくれるというネタでした。。う、嬉しい機能ですね。。
さらに、㍼とか㍻のような合字も認識しますが「令和」の合字は残念ながら認識しないようです。
ここで、ようやく「MySQLユーザー会の文字化け担当」という意味を理解したのでした。
詳しくは当日のスライドをご覧ください。
これにて全セッションが終了、懇親会に突入(忘年会)して、令和元年最後のニフクラエンジニアミートアップは無事終了と相成りました。
次回開催の2020年1月28日(火)は新春特別座談会「2020年のクラウド業界はこうなる!」というテーマで、クラウド業界の識者が2020年のトレンド・動向を深読みするという楽しい内容です。
ぜひ、お越しください。