ニフクラ ブログ

ニフクラ/FJ Cloud-Vやクラウドの技術について、エンジニアが語るブログです。

FISCの金融機関等コンピュータシステムの安全対策基準って何?

皆さん、こんにちは。富士通クラウドテクノロジーズの鮫島です。

今回は、久しぶりに情報セキュリティの話をします。
今だ終息の道筋が見えないコロナ禍ですが、さまざまな業種で働く人と顧客の感染リスクを減らす取り組みが行われています。 対面業務が多く、何かと店頭に出向く機会が多い業種の一つに金融機関がありますが、そんな金融機関でも感染リスクを避けるために、インターネットバンキングの利用は増加傾向にあるようです。

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銀行窓口業務はただでさえ合理化のために縮小傾向…

しかし、肝心のインターネットバンキングの申し込みに印鑑と書類の郵送が必要であったり、デジタル化はまだまだ多くの余地が残っている業界でしょう。ニフクラにおいても、金融機関からの問い合わせはコロナ以前に比べ増加にあります。

ここからが本題です。

金融機関の情報システムは、さまざまな個人情報・機微情報を扱うことから特に高いセキュリティ水準を要求されますが、安全対策基準のガイドラインとして幅広く利用されているのが公益財団法人「金融情報システムセンター(FISC)」の「金融機関等コンピュータシステムの安全対策基準・解説書」(以後:FISC安全対策基準)です。

近年、金融機関ではフィンテックDXへの対応を迅速かつ低コストに行えるクラウドサービスの利用が拡大していますが、FISC安全対策基準も、クラウドサービスの利用や激化するサイバー攻撃に対応するために大規模なアップデートが幾度も行われています。

もちろん、当社をはじめとするクラウド事業者では、FISC安全対策基準への準拠状況をドキュメントとして公開する取組を行っていますので、金融機関がクラウドサービスを導入することの障壁がさらに低くなってきていると言えます。

先日も、「ニフクラのFISC安全対策基準への対応状況について」というドキュメントを最新版の第9版(令和2年3月)に更新しました。

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ニフクラのFISC安全対策基準リファレンス
ちょうどいい機会ですので、FISC安全対策基準について初心者向けにわかりやすく解説してみたいと思います。

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【レポート】第29回ニフクラエンジニアミートアップ特別座談会「ニューノーマルでクラウド業界はこうなる!」

こんにちは。 ニフクラエンジニアミートアップ事務局の鮫島です。
2020年9月30日に、第29回ニフクラエンジニアミートアップを開催しました。

今回は、恒例の特別企画
特別座談会「ニューノーマルでクラウド業界はこうなる!」

と題して、クラウド業界の識者を集めて、ニューノーマルにおけるクラウド業界のトレンド・動向を語っていただきました。

fujitsufjct.connpass.com

今回の登壇者

・工藤 淳氏(アイレット株式会社:Amazon Web Servicesパートナー)
・鈴木 与一氏(NTTコミュニケーションズ株式会社)
・横田 真俊氏(さくらインターネット株式会社)
・吉田 雄哉氏(日本マイクロソフト株式会社)
・五月女 雄一氏(富士通クラウドテクノロジーズ株式会社)
・宮原 徹氏(日本仮想化技術株式会社・司会)

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今回も外資勢・国内勢含め主要なクラウドベンダー・インテグレーターから錚々たる論客(おなじみのメンバー)が揃い、熱いトークが繰り広げられました。

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telegraf+influxdb+chronografでログを可視化してみる

こんにちは、ニフクラ技術支援チームです。

システム運用において、ログの管理は重要です。サーバーから出力されるログは状態監視のほか、トラブル調査やセキュリティ確保など、様々な目的で利用されます。

当ブログでは過去に、Splunkによるログの収集・解析fluentdとオブジェクトストレージを使用したログ収集といった、ログ管理に関するtipsをご紹介してきました。

これらに関連し、今回は「ログの可視化」に焦点を当て、telegrafinfluxdbchronografを使用し、収集したログの参照やグラフ化を行ってみたいと思います。この3つのツールはTICKスタックとして定番の組み合わせで、サーバーリソースのグラフ化などによく利用されます。

本記事では、Apache HTTP Serverのアクセスログとニフクラのアクティビティログを対象に検証していきます。

構成イメージ

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構成イメージ

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プライベートブリッジとAcronisを併用した東西リージョン間のバックアップ検証

こんにちは、富士通クラウドテクノロジーズの吉崎です。

ニフクラでは、対応リージョン内のプライベートLAN同士を接続することで、インターネットを経由するよりもセキュアかつ高速に通信を行うことができる「プライベートブリッジ」サービスを2019年12月より提供しています。今回はこのプライベートブリッジを経由し、「Acronis Backup Cloud for ニフクラ」を用いて東日本リージョンに構築したサーバーのバックアップデータを西日本リージョンに構築したサーバーに保存する検証を行いました。

最終的には図1のような構成となっております。

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図1.今回検証したインフラの構成

本ブログでは、その構成手順と検証結果を解説します。また、Acronisの登録・設定に関してお問い合わせをいただくこともありますので、構成手順の中でその設定方法についてもご紹介します。

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