ニフクラ ブログ

ニフクラ/FJ Cloud-Vやクラウドの技術について、エンジニアが語るブログです。

ニフクラを活用して最短でテレワークを開始する方法

皆さん、こんにちは。富士通クラウドテクノロジーズの鮫島です。

2020年3月現在、新型コロナウイルスの感染拡大により、政府からテレワーク(リモートワーク)推奨・外出自粛のお達しが出ただけでなく、ロックダウンまで起こりそうな危機的な状況が生じています。

オリンピックも1年延期がほぼ確実になり、これからさまざまな形でビジネスや生活に影響が広がるのは確実です。

先日、こういうブログを書きました。

blog.pfs.nifcloud.com

ここでは、日本の中小・中堅企業の多くが企業ITをオンプレミス環境で構築しているという前提で、ハイブリッドクラウドへ移行することでテレワークを可能にする方法をご説明しました。

しかし、これだけでは具体的にテレワークを行うためにどのような手順が必要かわからないという声がありましたので、今回はニフクラを導入しているという前提で最低限のテレワーク環境を短期間で実現する方法をご紹介します。

最低限のテレワーク環境とは

自宅からとりあえず最低限の業務が行える環境を構築するにはどうすればいいか? 私はこの記事を今まさに自宅で書いていますが、下記のような条件が必要だと考えます。

 1.比較的新しいPCを所有している
 2.インターネット常時接続回線がある
 3.テレワーク向きの業務内容である(OfficeソフトとメールとWebブラウザーで可)
 4.セキュアに自社のシステムに接続できる環境がある

思ったより簡単に見えますね?
1と2は、総務省の令和元年版の情報通信白書によると7割~8割程度は普及しているようなので、クリアしていると判断します。
3に関しては、最低限Office(ExcelやPowerPointやWord)ソフトが使える、メールが使える、Webブラウザーでネットが閲覧できてSaaSのサービスが利用できればいい…といったところでしょうか?

そうなると、問題は4です。
現状では、下記のような方法をとるのが一般的です。 将来的に、テレワークに適したゼロトラストネットワークが、普及するまでは現実的な選択肢です。

 ・社外(自宅PCやモバイルPC)からのセキュアなリモートアクセス環境(SSL-VPN接続)
 ・DaaSでの仮想デスクトップ(VDI)の導入

5名~10名程度の中小企業でも低コストかつ短納期にテレワークを実現できる方法を優先して考えるなら、セキュアなリモートアクセス環境(SSL-VPN接続)一択ではないでしょうか?

ニフクラで実現可能な低コストかつシンプルなテレワーク環境

最低限のテレワーク環境に必要な条件が整理できました! この条件で、最もシンプルかつ低コストな組み合わせ(かっこよく言うとソリューション)はコレです。

リモートアクセスVPNゲートウェイ+Windows Server(RDS+Office)

それぞれの特長は下記の通りです。 f:id:sameshima_fjct:20200325175417p:plain

改めて、整理するとこういうお客様に適したソリューションだと言えます。 f:id:sameshima_fjct:20200325175316p:plain

リモートアクセスVPNゲートウェイとWindowsサーバーへのリモートデスクトップ接続についてはこちらのブログ記事もご覧ください。 blog.pfs.nifcloud.com

実際の利用イメージ

f:id:sameshima_fjct:20200325175735p:plain ※図はニフクラと社内ネットワークが接続されている前提となります

ご利用の流れは、こういう感じになります。

①自宅PC(モバイルPC)からニフクラへSSL-VPN接続
②複数人で兼用するデスクトップ用サーバへリモートデスクトップ接続
③社内業務をデスクトップ用サーバ上で実施

ざっくりどれくらいのコストで実現できる?

社員が新型コロナウイルスに感染して、全社員にテレワークの指示が出た有名企業のニュースを何度かご覧になったかと思いますが、テレワーク=大企業しかできないというイメージがあるようです。 ご参考ですが、5ユーザーを想定した試算をご覧ください。 まだニフクラを導入していない場合は、見積もりシミュレーターで簡単に試算可能ですので、ぜひご利用ください。

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よほどのことがない限り、既存ニフクラ+追加試算のトータルで10万円以下に収まるはずです。
日本の企業の大多数を占め、産業・経済を支えている中小企業こそテレワークを活用していただきたいと当社では考えています!

テレワーク助成金の活用

仮に毎月のニフクラ利用で発生するランニングコストが、10万円以下に収まったとします。 しかし、それ以外のコスト(オンプレミス側の物理機器増強や、社員に配布するPCやセキュリティ対策など)も発生するのは間違いありません。

ぜひご活用いただきたいのが国や各自治体によるテレワークへの助成金です。

厚生労働省のテレワーク助成金制度
新型コロナウイルス感染症対策 (新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース)

東京都のテレワーク助成金
事業継続緊急対策(テレワーク)助成金 開始(第70報)|東京都

東京だけではなく、各自治体ごとに助成金制度を用意しているケースがあります。 「自治体名+テレワーク助成金」で検索してみましょう。

また、従来から存在する中小企業向けのIT導入補助制度を利用することもできるかもしれません。
トップページ | IT導入補助金

申請から交付までの手続きが煩雑かもしれません。 しかし、手間をかけた分のリターンは決して少なくありません。
テレワークが可能になることで、人材獲得がしやすくなる・業務効率化が進むなど新たなメリットも生まれます。 積極的に活用して難局を乗り切ってください。

新規のお客様の場合、テレワーク応援キャンペーンもぜひご活用ください。

テレワークのセキュリティ対策もやはり気になる…というお客様には、セキュリティ強化に役立つ情報満載のeBOOKをご用意しています。

こちらのページからダウンロードしていただけます。

それでは、皆様のご健闘を祈ります。