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Dockerがすぐ動かせる Photon OS【VMware謹製】のパブリックイメージをニフクラにリリース!

こんにちは。富士通クラウドテクノロジーズの春名です。

Photon OS 2.0とPhoton OS 3.0のパブリックイメージをリリースしました。

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Photon OSは、VMware が開発している、 クラウドネイティブアプリケーション、クラウドプラットフォーム、およびVMwareインフラストラクチャー向けに最適化されたオープンソースの軽量LinuxOSです。

ニフクラはVMwareを基盤としていることと、コンテナを気軽に利用できるイメージがほしいという思いから、「ニフクラユーザーブログライター」名義で公開しました。

VMware謹製のコンテナ特化OSのPhoton OSの特徴や、ニフクラ上での使い方を紹介します。

Photon OSの特徴

Photon OSの特徴について紹介しておきます。

  • Photon OSは、LinuxカーネルがvSphereのハイパーバイザー向けにチューニングされています。
    • Photon OS 2.0は、Linux kernel 4.9.53-5.ph2-esx
    • Photon OS 3.0は、Linux kernel 4.19.15-1.ph3-esx

  • パッケージ管理には、VMware社が開発しているtdnf(Tiny Dandified Yum)が利用されています。

  • Photon Management Daemon Command-line Interface (pmd-cli)により、リモートのPhoton OSの仮想マシンのネットワーク設定が出来ます。

  • dockerデーモンが含まれます。
  • ネットワーク設定はsystemd-networkdとsystemd-resolvedを利用しています。

  • 時刻同期はsystemd-timesyncdを利用しています。

Photon OSイメージの修正点

Photon OSイメージを公開するにあたり、以下の修正を行っております。

  • Photon Minimalをベースにインストール
  • niftycloud_initを設定
  • キーボードは日本語キーボードに設定
  • タイムゾーンはAsia/Tokyoに設定
  • iptablesの自動起動はオフに変更
  • dockerの自動起動はオフに変更
  • cloud-initの自動起動はオフに変更

使い方

それでは、Photon OSを使ってコンテナを利用するまでの流れを説明したいと思います。

ニフクラのコントロールパネルからサーバー作成を選択し、イメージ選択の画面で Photon と検索するとPhoton OS 2.0と3.0が表示されるため、Photon OS 3.0を選択します。

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次に、サーバータイプを選択します。軽量LinuxOSであるため、e-miniで十分動作することができます。

サーバー設定でSSHキーやファイアウォールの設定を行い、サーバーを作成します。

サーバーが起動してくるので、sshでログインします。

Dockerの設定

Dockerの自動起動はオフになっているため、オンに変更します。

# systemctl enable docker

Dockerサービスを起動します。

# systemctl start docker

Dockerのバージョンを確認しておきます。Photon OS 3.0ではDocker 18.06がインストールされています。

# docker version
Client:
 Version:           18.06.1
 API version:       1.38
 Go version:        go1.10.7
 Git commit:        e68fc7a
 Built:             Mon Feb  4 16:35:01 2019
 OS/Arch:           linux/amd64
 Experimental:      false

Server:
 Engine:
  Version:          18.06.1
  API version:      1.38 (minimum version 1.12)
  Go version:       go1.10.7
  Git commit:       e68fc7a
  Built:            Mon Feb  4 16:36:56 2019
  OS/Arch:          linux/amd64
  Experimental:     false

コンテナの起動

では、実際にコンテナを起動してみようと思います。

今回は、VMware謹製のnginxコンテナを起動してみます。 nginxのコンテナイメージにアクセスできるように、ニフクラのコンパネからファイアウォールにアクセス元からのHTTP接続を許可する設定を追加しておきます。

以下のコマンドを実行し、nginxコンテナを起動します。

# docker run -p 80:80 vmwarecna/nginx
Unable to find image 'vmwarecna/nginx:latest' locally
latest: Pulling from vmwarecna/nginx
a3ed95caeb02: Pull complete 
b6f2388a20dd: Pull complete 
a305e4b888ce: Pull complete 
80596a504ef3: Pull complete 
99c028eff2a4: Pull complete 
a1cee46bc434: Pull complete 
9bd9868012b9: Pull complete 
6fa7100a2613: Pull complete 
Digest: sha256:f73bbae0f31823c06478b1fa5efb4957bc25239802fd5ea94e4442c0a6090d23
Status: Downloaded newer image for vmwarecna/nginx:latest

ブラウザーから http://仮想マシンのIPアドレス を指定し、nginxに接続できることを確認します。

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コンソールにもnginxのアクセスログが表示されます。

ブラウザーで接続の確認ができれば、Ctrl+Cでnginxコンテナを終了します。

参考

Photon OSの使い方についてより詳細に確認したい場合は、以下に公式ドキュメントがあります。