こんにちは。富士通クラウドテクノロジーズの春名です。
Photon OS 2.0とPhoton OS 3.0のパブリックイメージをリリースしました。
Photon OSは、VMware が開発している、 クラウドネイティブアプリケーション、クラウドプラットフォーム、およびVMwareインフラストラクチャー向けに最適化されたオープンソースの軽量LinuxOSです。
ニフクラはVMwareを基盤としていることと、コンテナを気軽に利用できるイメージがほしいという思いから、「ニフクラユーザーブログライター」名義で公開しました。
VMware謹製のコンテナ特化OSのPhoton OSの特徴や、ニフクラ上での使い方を紹介します。
Photon OSの特徴
Photon OSの特徴について紹介しておきます。
- Photon OSは、LinuxカーネルがvSphereのハイパーバイザー向けにチューニングされています。
- パッケージ管理には、VMware社が開発しているtdnf(Tiny Dandified Yum)が利用されています。
- Photon Management Daemon Command-line Interface (pmd-cli)により、リモートのPhoton OSの仮想マシンのネットワーク設定が出来ます。
- dockerデーモンが含まれます。
- Phothon OS 2.0は、docker 17.06 ce
- Phothon OS 3.0は、docker 18.06 ce
ネットワーク設定はsystemd-networkdとsystemd-resolvedを利用しています。
時刻同期はsystemd-timesyncdを利用しています。
Photon OSイメージの修正点
Photon OSイメージを公開するにあたり、以下の修正を行っております。
- Photon Minimalをベースにインストール
- niftycloud_initを設定
- キーボードは日本語キーボードに設定
- タイムゾーンはAsia/Tokyoに設定
- iptablesの自動起動はオフに変更
- dockerの自動起動はオフに変更
- cloud-initの自動起動はオフに変更
使い方
それでは、Photon OSを使ってコンテナを利用するまでの流れを説明したいと思います。
ニフクラのコントロールパネルからサーバー作成を選択し、イメージ選択の画面で Photon
と検索するとPhoton OS 2.0と3.0が表示されるため、Photon OS 3.0を選択します。
次に、サーバータイプを選択します。軽量LinuxOSであるため、e-miniで十分動作することができます。
サーバー設定でSSHキーやファイアウォールの設定を行い、サーバーを作成します。
サーバーが起動してくるので、sshでログインします。
Dockerの設定
Dockerの自動起動はオフになっているため、オンに変更します。
# systemctl enable docker
Dockerサービスを起動します。
# systemctl start docker
Dockerのバージョンを確認しておきます。Photon OS 3.0ではDocker 18.06がインストールされています。
# docker version Client: Version: 18.06.1 API version: 1.38 Go version: go1.10.7 Git commit: e68fc7a Built: Mon Feb 4 16:35:01 2019 OS/Arch: linux/amd64 Experimental: false Server: Engine: Version: 18.06.1 API version: 1.38 (minimum version 1.12) Go version: go1.10.7 Git commit: e68fc7a Built: Mon Feb 4 16:36:56 2019 OS/Arch: linux/amd64 Experimental: false
コンテナの起動
では、実際にコンテナを起動してみようと思います。
今回は、VMware謹製のnginxコンテナを起動してみます。 nginxのコンテナイメージにアクセスできるように、ニフクラのコンパネからファイアウォールにアクセス元からのHTTP接続を許可する設定を追加しておきます。
以下のコマンドを実行し、nginxコンテナを起動します。
# docker run -p 80:80 vmwarecna/nginx Unable to find image 'vmwarecna/nginx:latest' locally latest: Pulling from vmwarecna/nginx a3ed95caeb02: Pull complete b6f2388a20dd: Pull complete a305e4b888ce: Pull complete 80596a504ef3: Pull complete 99c028eff2a4: Pull complete a1cee46bc434: Pull complete 9bd9868012b9: Pull complete 6fa7100a2613: Pull complete Digest: sha256:f73bbae0f31823c06478b1fa5efb4957bc25239802fd5ea94e4442c0a6090d23 Status: Downloaded newer image for vmwarecna/nginx:latest
ブラウザーから http://仮想マシンのIPアドレス
を指定し、nginxに接続できることを確認します。
コンソールにもnginxのアクセスログが表示されます。
ブラウザーで接続の確認ができれば、Ctrl+Cでnginxコンテナを終了します。
参考
Photon OSの使い方についてより詳細に確認したい場合は、以下に公式ドキュメントがあります。