ニフクラ ブログ

ニフクラやクラウドの技術について、エンジニアが語るブログです。

海外展開にニフクラって使えるの?

ニフティ久保田です。ご機嫌いかがでしょうか。 クラウドセキュリティの世界で名前がちょくちょく出ているので情報セキュリティの専門家だと思われてしまうことが多いのですが、私、実はセキュリティは苦手です(笑)

さて、今回はビジネスの海外展開の時にどのようなクラウドを利用するべきかというお話しをいたしましょう。

ニフティクラウドを利用した海外展開実証事業

日本で海外に製品やサービスを展開する取り組みで一番有名なものとして、政府が推進する「クール・ジャパン戦略」があります。

実はこの「クール・ジャパン戦略」の中核を担う会社の1つは、ニフティクラウドきっかけで設立されているのをご存知でしょうか?

その会社名は「株式会社グロザス」といい、ニフティの前社長である今村が社長を務めています。 (グロザスの担当領域は「クールジャパン戦略資料平成24年7月版」P6などをご参照ください)

このグロザス設立のきっかけとなったニフティクラウドを使った実証事業研究があるのですが、その実証事業はどのような内容であったのかを超ダイジェスト(笑)でお伝えします。またその実証事業に参加したテックウェイ社のサービス「アンライト~Unlight」でどのように海外展開で活用されたかについては、オンラインゲーム事例「アンライト~Unlight」でもお伝えしていますので合わせてお読みください。

インターネットにおける距離感

禅問答のようになりますが、ここで皆さんに質問というか考えていただきたい事象を挙げてみます。

東京駅を18時に出発し、できるだけ「料金が安い」経路で東京都の中で最も北西に位置すると思われる「箱根ヶ崎」駅に行くとします。

この場合、東京メトロ(地下鉄)と西武鉄道(私鉄)を経てJR八高線で到着しますが、すべての乗り換えを最適に実施しても到着するのは19時32分となります。

実は18時に出発してほぼ同じ時刻に到着できるのが北では「福島」、西では「名古屋」となります。(ほんの少し遅れますけどね)

東京-箱根ヶ崎の距離は32.5km。 一方、東京-福島の距離は240km、東京-名古屋では260kmにも及びます。

名古屋に至っては距離が8倍以上遠いのに、同じ東京都に位置する箱根ヶ崎とはるか遠い場所でなぜ到着時間がほぼ変わらないかといえば、東京-福島間や東京-名古屋間には高速で移動する新幹線が走っているからにほかなりません。

実はインターネットの世界でもまったく同じことが言え、「距離が近いからといって速いとは限らない」のです。 箱根ヶ崎まで時間がかかる要因はもう一つあって乗り換えが多いのです(乗換案内でご確認ください)。インターネットの世界でもまったく同じ現象があり、これをHOP(ホップ)と呼びます。ホップ数が多いと必然的に速度パフォーマンスが低下します。

海外進出には現地のIDCが必要?

ここまで記載していた通り、速度と2点間の距離は決定的な速度差の要因にもならないにも関わらず、どうして「海外進出には現地のIDCが必要」とまことしやかに言い伝えられているのでしょうか?

それは、従来型のオンプレミスの時代には、個社ごとのIDCに“新幹線”を引くことなどは、まず不可能だったからです。同じ在来線やローカル線同士なら距離が近い方が速いに決まっています。 もちろんクラウドサービスとはいえ、安い在来線を使っていたり、特急電車くらいなものですと遅くなります。少々高くても超高速な新幹線を使うことがポイントなんです。多くの著名なクラウドサービスベンダーは各社とも“新幹線”を引いていますから、実は海外展開するときに海外IDCを利用する必要性などはないんですね。実は。(※各国の法規制の問題で現地に置く必要がある場合もあります)

したがって、高速なネットワークをしっかりと配している日本のサービスを利用しても十分なんです。 逆に海外のクラウドでも「近くに置かないとダメ」と言い張る場合には、逆説的に在来線しか敷いていないからだと推測することができるわけです。

これらの実態的な証拠として、日本において、Twitterだって、Facebookだって、Youtubeだって、Ustreamだって流行り始めは日本にIDC拠点など存在しなくても、多くの日本人が繰り返し利用していたから今があるんですよね? クラウドサービスを見ても、SalesforceもAWSもMicrosoftAzureも日本にIDCを設置したのは、そんなに遠くない、いやむしろ最近の出来事なのです。

日本人はアメリカにおいてあるインフラを使って満足できるのに、その逆が出来ないわけはありません。これが実証事業の研究テーマだったわけです。実にシンプルな研究です(笑)

なぜ、アメリカのように遠くの国からでも一定の速度が担保されているかといえば、日本とアメリカの間にはJUCN(Japan-US Cable Network)という超高速広帯域の“新幹線”が引かれているからです。

アジアにおいてもAPCN(Asia Panpacific Cable Network)という高速回線網がアジア各国にリング状に張り巡らされており、日本はその終端拠点ですから、どの国の拠点からでも快適な“新幹線”網を利用することができるのです。

ニフティクラウドでは日本国内に入ってきても超高速な“新幹線”回線を引いており、仮想マシンはそれぞれ10Gbpsという超高速なリンクアップをしていますから、そりゃ下手な環境を現地に置くよりもよっぽど快適な利用が可能となっています。(しかも契約からサポートまでぜんぶ日本語で日本円で支払できますしね)

あっ、ちなみにデータ転送の初期応答(レイテンシ)は光の速度を超えることはできませんので、初期応答の0.1秒の違いがクリティカルな問題となり結果に大きな違いが出てしまう(ゲームでいえば)FPSやMMORPG、(ビジネス的なものだと)FXや株式などのリアルタイム取引の仕組みなどは距離の近さも考慮に入れた方が良いでしょう。 ニフティクラウドも2013年春のクラウドコンピューティングEXPOの会場で海外リージョン展開予定があることを発表していますので、こちらもご期待くださいね。

海外展開をお考えの企業の方は、ぜひニフティにご相談ください!

そのようなわけで、海外展開をお考えの企業の方は、ぜひ日本国政府の施策の一部も担う企業をグループに保有するニフティにご相談ください!!  利用環境により課題は異なってきますから、必ずしも完璧な回答ができるわけではございませんが、ご商談時にグループでつちかって来たノウハウも含めてご対応できるかと思います。営業部隊一同、日々勉強をして皆様をお待ちしております。

それではまた。